Facebook広告に戸惑うのは誰もが通る道です。強力な広告プラットフォームを可能にしている機能の数々は、同時に複雑さをももたらしています。そんな中、わたしがとくに迷う機能は、Facebook Pixel (ピクセル) です。
ピクセルは、広告プラットフォームに共通する機能をもっています。Cookieを使って、あなたのサイトを訪れたビジターを追跡し、後から広告を表示するようにします。これはリターゲティングと呼ばれています。一度、サイトを訪れたビジターに広告を打てば、Facebookピクセルは、彼らがあなたのサイトに戻ってきたときに行動を追跡できます。
Facebookピクセルとは?
Facebookピクセルは、サイトに貼り付けることのできるコードで構成されている分析ツールです。このデータを使用することで、将来的にFacebook広告でリターゲティングしたり、彼らがあなたのサイトに戻ってきたときに何をしているかを確認したりできます。これにより、オーディエンスへの理解が深まり、あなたのブランドをすでに知っているユーザーをターゲットとしたメッセージが送信でき、有料のソーシャル広告の効果も追跡できます。
Facebookピクセルの機能
今までFacebookには、サイトビジターに向けてリターゲティングをするためのカスタムオーディエンスピクセルと、売上などのコンバージョンを測るためのコンバージョンピクセルがありました。広告アカウント1つにつき、カスタムオーディエンスピクセルは1つしか所有できませんが、コンバージョンを追跡したいウェブページごとに1つ割り当てるコンバージョンピクセルは、いくつでも作ることができました。
Facebookピクセルはわかりにくい雰囲気がありますが、間違いなくFacebook内の広告を効率的なものにしてくれます。誰に向けて広告を見せているのかを正確に把握できるだけではなく、Facebook広告の効果をより理解することが可能です。そして何より、あなたは効率的なメッセージングによって、広告費用から望むべきリターンを得られるのです。
2015年に、新しいFacebookピクセルが導入され、このプロセスはよりシンプルになりました。新しいピクセルは従来のFacebookピクセルに置き換わり、たった1つのピクセルを追跡するだけでよくなったのです。これは2017年にアップデートされ、Facebookでの広告はさらに簡単に、効率的になっています。ボタンクリックや、ページのメタデータなどのトラッキングも簡単にできます。
Facebookピクセルの使い方
より良い費用対効果を得られるように、Facebookピクセルは3つの主要な機能を提供します。
1 カスタムオーディエンス
2 カスタムコンバージョン
3 カスタムイベントと標準イベント
1. カスタムオーディエンス
サイトビジターへのリターゲティングに活用できるのが、カスタムオーディエンスです。Facebookピクセルがインストールされている場合、あなたのサイトを訪れていて同時にFacebookにログインしているビジターの行動がトラッキング可能となります。彼らがいつ、どのページを見て、どのページを見なかったかが記録されます。このデータを利用することで、細かくターゲティングされたグループに向けて広告が打てます。
なお、Facebookで広告を打つ場合、特定のサイトビジターを選んで広告することはできません。その代わりに、共有された行動に基づいたユーザーグループ(あなたのウェブサイトのカスタムオーディエンス)に向けた広告が可能です。いくつか例を挙げましょう。
- 過去24時間以内にあなたのサイトを訪れた人
- 過去180日以内にあなたのサイトを訪れ、30日以内に戻ってきていない人
- あなたのサイトの特定のページを訪れた人
- あなたのサイトの特定のページを訪れたものの、別の特定のページは訪れていない人
訪れたページ、訪れなかったページ、訪れた時間などに基づいて、カスタムオーディエンスを定義することが可能です。時間軸は、1日〜180日の間で設定できます。
オーディエンスは広告とは別に作成されます。いったんオーディエンスが作成されると、いつから、どの広告を運用するかを選択することができます。あるいは将来使用するために浸透させることも可能です。
2 カスタムコンバージョン
ピクセルで一番すごいのは、カスタムオーディエンスと似た感じでカスタムコンバージョンを作成できることです。カスタムコンバージョンは、任意の「完了ページ」を選択してコンバージョンに名前をつけることで作成されます。「完了ページ」とは、「サンキューページ」のようなものであることが多いです。以下のような例があります。
- ○○様、ありがとうございます!
- お買い上げいただきありがとうございます。発送作業が進行中です。
- サインアップが完了しました。まもなく最初のメールが届きます。
つまり、カスタムコンバージョンはFacebook広告から独立して作成でき、将来的にいつ使用するかを選択することができるのです。
トラッキングピクセルはあなたのサイトの全ページで発生しているため、「完了ページ」を誰かが訪れたら(とくにFacebook広告をクリックした人の場合)、追跡は容易です。
コンバージョンのカテゴリーを選択したり、金額を追記したりすることも可能です。たとえば、eブックのダウンロードページを訪問した人を追跡するためのカスタムコンバージョンを作成した場合、そこにeブックの費用を含めることができます。この機能は、広告が利益をもたらしているかどうか判別するのに役立ちます。もしあなたのeブックの代金が20ドルで、個々の購入に対してFacebook広告で25ドルを使っているとしたら、そのキャンペーンには修正を加える必要があるでしょう。
カスタムコンバージョンのカテゴリーとして選べるものは、下記のとおりです。
- 支払い情報を追加
- カートに追加
- ほしい物リストに追加
- 登録の完了
- チェックアウトの開始
- リード
- 購入
- 検索
- コンテンツを見る
Facebookに広告を掲載する際、カスタムコンバージョンの興味深い点は、最適化をしているか否かにかかわらず、一度作成されるとあなたのすべての広告についてトラッキングできることです。すべてのカスタムコンバージョンは、つねに追跡されます。いつでも、Facebook広告におけるカスタムコンバージョンのコンバージョン率について、レポートを作成することができます。
カスタムコンバージョンに合わせて広告を最適化したい場合は、「トコンバージョン」を選び、あなたのドメインを入力し、探しているものを選択します。
カスタムコンバージョンの欠点は、数が40個に制限されていることですが、いつでもカスタムコンバージョンを削除することができます(以前の制限数は20で、削除はできませんでした)。
3 カスタムイベントと標準イベント
カスタムイベントと標準イベントは、Facebookピクセルの高度な機能となります。カスタムオーディエンスとカスタムコンバージョンを使っているだけでも、あなたはいい状態だといえます。Facebook広告的な80-20のルールでいうなら、あなたはすでにシンプルにして大きな影響力をもたらすことをやっているのです。
カスタム&標準イベントは、古いバージョンのFacebookコンバージョンピクセルに似た機能です。少しコードを追加することで、カスタムイベントと標準イベントを作成できます。カスタム&標準イベントは、カスタムコンバージョンの40個という制限を超えて、さらに堅牢な分析とレポート、そしてより高い精度を提供します。
カスタムコンバージョンがURL(通常は何らかの「サンキューページ」か「完了ページ」)に紐づいているの対して、カスタム&標準イベントではその必要がありません。代わりに、関心ページにコードを追加することで、コンバージョンを追跡できるようになります。
カスタムイベントと標準イベントで使用できるコンバージョンタイプは9種類あって、それぞれが特有のコードを持ちます。このコードがFacebookに追跡すべきものを伝え、Facebookピクセルのコードに挿入されますが、これはコンバージョンを追跡したいページ上のみでの話です。
FacebookピクセルIDの見つけ方
FacebookピクセルIDは、広告マネージャの中にあります。ナビゲーションメニューから、「測定とレポート」の中の「ピクセルとコンバージョン」をクリックします。
すでにFacebookピクセルを作成済の場合、ピクセルIDがダッシュボードに表示されます。
Facebookピクセルを作成していない場合はこちらをご覧ください。
Facebookピクセルをウェブサイトに追加するには?
現在のFacebookピクセルは、古いバージョンのカスタムオーディエンスピクセルと同様に機能します。ウェブサイトのすべてのページに表示させるには、インデックスページのヘッドセクションに置かれる必要があります。どのページが読み込まれてもピクセルは起動し、訪問者がどこにいるかを追跡します。
まだ使っていない場合は、まずピクセルを作成する必要があります。広告マネージャにアクセスしてください。そして、「イベントマネージャ」のピクセルタブに移動します。
「ピクセルを作成」をクリックし、任意の名前を付けて、「作成」をクリックします。
Facebookピクセルをあなたのウェブサイトに追加する方法は3通りあります。
1 連携機能かタグマネージャーを使う
2 自分でインストールする
3 メールで開発担当に指示する
1 連携機能を使ってShopifyにピクセルコードを追加する
もしあなたがShopifyでネットショップを作っているなら、プロセスは本当に簡単です。Shopifyの管理画面から、「オンラインストア」→「各種設定」に移動します。
Facebookピクセルのセクションまでスクロールダウンして、あなたのピクセルIDを貼り付けます。
「保存」をクリックすれば、設定は完了です!
2 ピクセルコードをウェブサイトに自分で追加する
ピクセルが正しく機能するには、ウェブサイトのすべてのページに表示される必要があります。コードを貼り付けるのに最適な場所は、サイトのグローバルヘッダーの部分です。コード内の<head> </head>の箇所を探すか、グローバルヘッダーを更新できるヘッダーテンプレートを見つけましょう。Facebookピクセルコードを、ヘッダーコードの<head> と</head>の間に貼り付けてください。
3 開発担当にお願いしてウェブサイトに追加してもらう
あなたのサイトをメンテナンスしているウェブ開発担当者がいる場合は、メールでピクセルコードと手順を送ることもできます。「開発者にメールで手順を送信」のオプションを選択し、担当者のメールアドレスを入力してください。
コードがインストールされたら、Facebookピクセルヘルパーを使用して、正しく機能しているかどうかをチェックできます。
正常に機能していることが確認できたら、広告マネージャに戻り、カスタムオーディエンスとカスタムコンバージョンを作成し、Facebookへの広告掲載を開始しましょう。時間をかけて推移をモニタリングすることで、広告の規模を拡大していくことが可能になります。
今すぐインストール!
Facebookを使って広告を打つならFacebookピクセルは必須の機能です。しかし、機能や導入方法など、いまいち掴みづらいことがあったかもしれません。ぜひ、まだインストールしていない人は、今すぐに入れてみましょう!
続きを読む
- ShopifyとFacebookの連携方法を大公開!
- Shopifyのコラボレーターアカウントとは
- デザイナーが選ぶ、Shopifyで構築されたおしゃれなECサイト30選
- Shopifyの業界別「おすすめテーマ33選」
- ShopifyとInstagram(インスタグラム)の連携方法を解説します!
- ネットショップに必要な「特定商取引法に基づく表記」とは?
- Google広告完全攻略ガイド:14タイプのキャンペーンと効果
- 新規導入もとっても簡単!オンライン決済サービス『Paidy』とShopifyの連携方法【7月31日まで!】新規導入キャンペーン実施中
- インスタフィードとは? ストーリーズの使い分け・上位表示の方法を解説!【最新】
- Instagram投稿画像をECサイトに活用「Snapppt」と連携してCV率アップ!