コンテンツマーケティングとは、事業やブランドを通じて、人々がより多くの知識を得られるよう、もしくは人々の生活が改善するように、楽しませたり教育するために共有される情報に関することです。そのため、マーケターが予算の32%をコンテンツ作成に分配していることは驚きではありません。気になるのは、どんなコンテンツに投資し、それをどのように事業に生かしているのかという点です。
HubSpotの最新の2019年マーケティング統計によると、32%のマーケターが、視覚的なイメージが最も重要なコンテンツ形式であると回答しており、同時に、55%のマーケターがブログテキストのコンテンツが最優先のマーケティング方法であると回答しています。これはつまり、引き続き良い文章と画像の組み合わせが重要なのか、それとも、2020年は別の方法が流行るのか?ここでは、すでに存在し、かつ今年も主流となるであろう8つのコンテンツマーケティングのトレンドをご紹介します。
1. パーソナライズしたコンテンツ
世の中には情報が大量に溢れており、選択肢が多すぎて決定する際に圧倒されてしまうことがあります。これは決定疲れとして良く知られています。以前のWaitroseの調査によると、64%の顧客がオンライン上で選択肢が多すぎると回答し、その結果、54%の人がオンラインショッピングサイトを利用しなくなるという現実につながっていることが分かりました。この解決策は各顧客に合わせてパーソナライズされたメッセージを送ることであり、この裏付けとして、Infosysの調査では86%の顧客がパーソナライズされたメッセージが購買決定に影響しているとの結果が出ています。
それではこれをどのように実施するのでしょうか?顧客に連絡をし、ブランドでの最近の体験についてフィードバックを得たり、ホテルにチェックインした後にフォローアップのメールを送りましょう。例えば、Netflixは各個人へのお勧めが上手で、顧客のプレイリストや興味をベースにお勧めの番組を表示させています。
2. 動画コンテンツと物語形式
動画コンテンツは新しくない上に、ソーシャルメディアのプラットフォームに引き継がれる大きな可能性があります。Renderforestによると、52%のマーケターが動画コンテンツは費用対効果が良いと回答しています。フェイスブックライブやインスタグラムライブストーリーの機能を用いれば、パーソナライズしたコンテンツを作成し、台本通りの動画だけでなく、視聴者との質疑応答もすることができます。
Gary Vaynerchukは、キャリアを通じてこのトレンドを活用していることで良く知られている起業家です。学びもあり、同時に楽しめる彼の動画#AskGaryVeeを見てみましょう。
3. メールマーケティング
メールマーケティングは、マーケティング戦略の中でも最も古いツールの一つですが、顧客とつながるために最も効果的な方法であり続けています。6億6900万以上のメールアカウントが存在し、91%の顧客が仕事をしている企業から連絡が欲しいという事実もあり、引き続きメールマーケティングは、顧客を繋ぎ留めておく最も重要で効果的な方法です。
しかし、スパムやメールの送りすぎに気を付ける必要があります。重要なパラメーターで自動的に発送されるように設定をしましょう。例えば、登録後の歓迎メール、ショッピングカートに登録済みだけど支払いに進んでいない顧客へのフォローアップメール、7日、14日、21日間などサイトにアクセスしていない顧客に対するリマインドメールなどです。メールマーケティングの戦略をたて、計画にそって実行し、分析し、開封率を確認しテストを行いましょう。
4. ブランドコラボレーション
ブランドがコラボレーションし、両方のブランドが、素晴らしいエンゲージメントやブランドの認知力アップを実現している事例を良く見かけます。最近の事例で人々の心をわしづかみにした事例と言えば、アルゼンチンのバーガーキングが終日ハンバーガーを売ることを辞めることにより、バーガーを食べたい顧客が代わりにマクドナルドへ行くことで、マクドナルドがガンと戦う子ども達への資金を集めることができるというものです。これは、素晴らしい行動であると同時に素晴らしいマーケティングでした。自分たちの事業はバーガーキングやマクドナルドほど大きくないと思うかもしれませんが、コラボレーションでメッセージを伝える方法は他にたくさんあります。
- ブランドチャンネルでのインタビュー
- お互いのケーススタディ
- SNSでのお互いにコンテンツを投稿する
5. マイクロインフルエンサー
インフルエンサーの重要性は、特にインスタグラムが異なるタイプのインフルエンサー(マイクロ、マクロ、ナノ、セレブリティなど)にとって最適なプラットフォームとしてソーシャルメディアの基盤的な存在になって以来、益々高まっています。驚くべきことに、マイクロインフルエンサーは、セレブよりも人気になりました。これは、人々が自分がフォローする個人の意見を信用するためです。有名人による一方的なコミュニケーションより、1000から100万人のフォロワーがいるページの方が、より多くのつながりや信頼が得られます。エンゲージメントの観点でいえば、1000人のフォロワーがいるページは、10万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーに比べて85%高いエンゲージメント率を創り出すと言われています。
つまり、まずは独自に、もしくは様々なインフルエンサーのアカウントを集約しているプラットフォームを活用して、一緒に働きたいインフルエンサーを特定する必要があります。ガイドラインに従いマーケティングキャンペーンを作成し、ターゲットのグループへ送りましょう。試験、分析を行い、うまくいくか鍵となる指標をトラッキングしましょう。これにより、インフルエンサーによるコンテンツマーケティングの効果を理解できるでしょう。
6. 音声検索
誰もがアップル社のSiriやアマゾン社のアレクサなどのデジタルアシスタントには馴染みがあります。「彼ら」はあっという間に、いたるところで顧客の親友になりつつあります。今後、全ての検索の50%以上が音声検索で行われるだろうと予想されています。つまり、顧客にリーチするためにトレンドをうまく取り入れ、競合相手より先に、コンテンツを音声検索用に最適化しましょう。
7. ポッドキャスト
Statistaによると毎週のポッドキャストの利用は急速に拡大しており、オーディオコンテンツのリスナーの数は、過去10年でほぼ3倍に増えています。しかし、これは、人々がオーディオコンテンツを突然聞き始めただけではなく、コンテンツがよりリスナーを惹きつけるものになっていることにも起因します。
この手法を試してみたい場合、少なくとも事前にいくつかのインタビューを録音しましょう。これにより、このコンテンツが、自分のブランドや惹きつけたい顧客に対して最適かどうかについての理解が深まるでしょう。
8. AIを利用したコンテンツ
最後にお伝えしたい重要なトレンドは、人工知能です。すでにAIを利用したツールはたくさん存在していますが、あまり馴染みがあるものではないかもしれません。AIの主な利点は、分析やマシーンラーニング、数秒で大量のデータを集めて解析できる点です。これにより、マーケターはより良いコンテンツを作成し、ターゲットとなるグループに正確にコンテンツを提供することができます。
チャットボットの例を見てみましょう。これは、あなたが寝ている間や休暇をとっている間も、あなたに代わりカスタマーサポートの全てを行ってくれます。Renderforestいう動画メーカーで、簡単なステップでソーシャルメディアや他のプラットフォームで公開できるような動画を作ってくれる例もあります。
まとめ
まとめると、コンテンツがいたるところにあるのは明らかで、マーケター達はコンテンツを用いて顧客を惹きつけることに真面目に取り組んでいます。これからの一年で成果をあげるために、この記事で紹介したトレンドを意識するようにしましょう。例えば、コンテンツを音声検索用に最適化する、AIを活用してみる、動画やポッドキャストを作成する、マイクロインフルエンサーと協力する、他のブランドとコラボする、などです。
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Narek Safaryanは株式会社レンダーフォレスト(Renderforest)のCMO(最高マーケティング責任者)。ソーシャルメディア・コンテンツマーケティング・SEOの専門家。